ファシリテーション文具案内

文具好きのファシリテーターがツールについてあれこれと。

静電気式のふせん、もう少し考えてみよう:magnetic NOTES

先日「Magic Whiteboard」という静電気で貼ることができるフィルムタイプのカード? ふせん? シート? について記事を書きました。 

facigraworks.hatenablog.com

特性から見るとその名はちょっと違うかもしれませんが、当ブログではこの手の製品を便宜上「ふせん」と呼ぶことにします。

Magic WhiteboardにNeulandのSlickynotes、海外製品が多い中今回ご紹介するのは日本でも普通に買える「magnetic NOTES」。

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magnetic.jp

Made in Finlandなんですけどね。*1

色のついた表面は一般的な筆記具が利用可能。

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試してみた感想は油性マーカーやボールペン、鉛筆などが合うかなという感じです。プロッキーやぺんてるサインペンなどは乾くのに少し時間がかかる気が。
※写真はわざと手でこすっています。ファシリテーション的には、ふせんは手で持って動かすものなのでね。

裏面はホワイトボードマーカーを使うことができる、ということです。

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ボードマスターSでは少しにじみが見られましたが、書いて消してはなかなか快適。

ふせん性能として大事なのはくっつき力(この製品「粘着」ではないよね…)。我が家のような一般的な住宅用壁紙にはやっぱりくっつきにくいですね。しばらくすると重みでズレてしまいました。ホワイトボードやオフィスのスチール間仕切りなどではうまく使えるかな。実際、すいすい動かせて快適という声も聞きましたよ。

注意したいのはこの製品「パラパラ禁止」だということ。手遊びでついパラパラ漫画的にパラパラー、ってしちゃいますけど、それをやると静電気が弱くなってしまうそうです。あーやってしまいそう。

個人的にはインクが瞬時に固まり、ぴたっとくっついてくれているものが好みなのですが、場面によっては面白い使い方もできるかもしれませんね。バランスボールなんかの曲面に貼る……?  みたいに、湯水のように使うのがいいのかなあ。Mサイズ(100mm×70mm)が100枚で800円なので、なかなかセレブなワークショップ感あります。あ、樹脂製品ならではの「透明」は面白いかもね!

ウインテック 魔法のふせん magnetic NOTES Lサイズ 透明 MNL-T

ウインテック 魔法のふせん magnetic NOTES Lサイズ 透明 MNL-T

 

 

*1:微妙にサイズや入り数が違うけど……もしかしたらNeulandで売ってるのと同じものかもしれません。

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ぺんてるさんがファシリテーション文具に本気出している

ビジュアルファシリテーションフォーラム(VFF)のスポンサーはなんとあのぺんてるさん。
当ブログでもホワイトボードマーカーやサインペンをご紹介していますが、どうやら「発想」「ファシリテーション」向けの商品開発に注力してきつつあるようです。

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サインペン! サインペン!

VFFではあふれんばかりにカラフルなサインペン(や、筆ペンやプラマン)をご提供いただき、そして新商品(候補)の「Kumikae-Note」をご紹介くださいました。これからの商品なのでまだ情報はWebに載ってないですよ!

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クールですよね

この「Kumikae-Note」は1辺がゆるやかなカーブを描いた形のふせんが9ますにセットされているノート。いわゆるマンダラ発想法に利用しやすそうなセットです。

大きな特徴はふせんの糊が両端についていること! 下のイラストでは、両端の青い部分が接着部にあたります。これによって鞄の中などでめくれてしまうことなくキレイに使えるということ。壁に貼ったときもはがれにくくなりますね。
サイズ感は長辺が7.5cm(ポスト・イット正方形の辺と同じ)で、比率は16:9にしているそうです。横長ディスプレイと同じアスペクト比ですね。

率直に申し上げると、多人数でアイデアを出し合う場面では利用人数に限界があるような気はします。理由はふせんのサイズが小さく、細いペンでないと書きにくいこと。また糊が両端にあるとしっかり貼りつきすぎて動かしにくいのですね。2〜3人までのグループで、さっと打ち合わせスペースなどにあつまって「ちょっとアイデア出ししてみない?」というシーンには似合いそう。人数がそれ以上になると、プロッキーくらいの太さのペンで書きたいところです(見えないのです)。やはり「ぺんてるサインペン」用というかんじ。

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だいたいこんなしくみです


いや、大きなサイズのふせんと太いマーカーをぺんてるさんが出してくれたら解決です……!

伺った限りでは、ファシリテーション文具の難しさは「マーケットが小さく見える」ことのようです。つまり、使う人が少なそうだということ。私が以前リサーチに協力させていただいたホワイトボードマーカーの新商品案についても、そこがネックで……ということを伺いました。これはちょっと悔しいですね。ファシリテーションと適した文具を広める活動をもっとやっていかなくては……と痛感しました。
ファシリテーション文具に求められる要件は「幼児向け文具」と性質が似ているので、そのあたりをうまく使えればもうすこしマーケットが広がると思うんですけどね。アクティブラーニング周りと合わせてなんとかならないかな。海外のホワイトボードマーカーが異常にカラフルなのも、学校で使うからという背景もあるわけで。
とはいえぺんてるさん、太いマーカーの可能性も探っていらっしゃるようで心強い限りでしたよ。ぜひぜひ今後ともよろしくお願いいたします。

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こんなにアイデアが!(よりによって自分が描いた分の写真がない)

 過去の「ぺんてる」関連記事はこちら。

facigraworks.hatenablog.com

 

facigraworks.hatenablog.com

 

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ビジュアルファシリテーションフォーラムでお話をしました

ビジュアルファシリテーションに関する日本で初めての大きな集まり、かもしれない、「ビジュアルファシリテーションフォーラム」。台風せまる10月22日に東京で行われたこのイベントになんと「登壇者」として参加しました。

www.vfforum.com

うーん「登壇者」っていうとなんか違和感がある。セッションでもお話ししたし、普段からやりとりのある方はご存じかと思いますがなんせ私の主義は「弟子はとらん!」「先生ちゃう!」なので、なんとなくお話するオバチャンくらいに思ってください。

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名札のマステは登壇者マークですって

この大盛況ですよ。これは全体セッションね。

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そんな感じで、常葉大学の安武伸朗教授、牧之原市の武田てるみさんとご一緒に「テーマセッション2:語り合い学ぶ場をつくる」というお話をさせていただきました。

ガチの場でした。刺激的でした。

タイトルからすると学ぶ場を地域でつくる……という趣旨になるかと思いきや、お話はどんどん広がり、ビジュアル言語の功罪みたいなところまで話が広がっていったのが興味深かったです。
絵の(いわゆる)上手さ、精緻なレイアウト、そのようなものが成果に影響を与えるのだろうか? このへん、実はがりがり描いている人の間でも話が正確にはかみあっていないと感じることが多い、なかなか複雑なテーマだと思うのです。

私は個人的にがっつりやりたいテーマなんですよね……よく言われる「感性・エモさ」だけを取り上げてもいけないと思うし、ロジックだけで進めてもうまくいかない。どちらの極も本質的には理解できない特性の人ってそれぞれ一定数いて、可視化はそんな人たちをつなげて救うツールになるのではないか、と内心思っています。なんといっても私は感性を理解しにくい性質なのですが、描くことによってちょっと歩み寄れたかもしれないと感じているので。

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グラレコはわなみんが描いてくれました!キャー!

作例をみて考えてみよう

そんな話題の中で、例に出してちょっとウケた写真がありますのでここでご紹介しますね。
昨年の大河ドラマ真田丸』の軍議のシーン、表現手法を変えて書き留めたものです。
1)字ばっかり

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2)少し図解とイラストを添えて

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3)がっつりレコーディング

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このシーンは大坂冬の陣勃発前の軍議を描いたもの。例えて言うなら「豊臣株式会社の最高戦略会議」みたいな一コマです。「このシーンにはどれがふさわしい?」とともに「あなたにはどれがふさわしい?」も一緒に考えられるといいかもしれません。

私たちはこの世から逃れられないのだ

セッションの中では「描く人はふつうの言葉とビジュアル言語のバイリンガルになるといいですね。ビジュアル言語について伝えたい相手には、まだ残念ながらふつうの言葉しか通じない。だから言語化していくことをサボってはいけない」みたいなことを口走った覚えがあります。
フォーラムを終えた今、なぜ描いているかと問われたら、今言えるのはこの(言いたいことの伝わらない)世の中から逃げられないなら、伝える-受け取ることのギャップに立ち向かわねばならないと思っているから(だって機嫌よく生きていたいもの!)と答えるかな。この世にあるありとあらゆる手段を使って立ち向かいましょう。文具も使って(笑)←いやほんとにいい道具は無駄なリソース使わないから世の中楽になるんですよ……
(次回は文具の話をします)

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